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2026 .03 .31

スコレー物語  [vol4.子どもたち編] ――自分の人生は、自分の力でデザインする

竹林のスコレーの子供たち

「竹林のスコレー」は、自然体験をベースに、子どもが自らの力で学びあう、オルタナティブスクールです。

竹林と豊かな自然に囲まれている場所であることから、『竹林の』と名付けました。

『スコレー』は、『School(学校)』の語源となったギリシャの言葉で、もともとは『余暇』のような意味を持っています。

精神的な充実のための積極的な時間を指して使われていたようです。

今の学校教育はどうでしょうか。

枠にはめられ、詰め込まれるようなカリキュラムに対して、子どもたちも先生も“やらされている”ような感覚になってはいないでしょうか。

学びの本質を一から捉えなおし、楽しみながら学びあえる環境をつくりたい。

本来の意味の学校をつくりたい。

「竹林のスコレー」は、そんな思いで運営しています。

今日という日の過ごし方を、自分たちで決める

スコレーには、毎日来る子もいれば、自分のペースで通っている子もいます。

通い始めたタイミングもみんなそれぞれ。思いもそれぞれです。

そのため、あらかじめ決められた時間割は設けていません。

その日の過ごし方は、「朝のワ」で子どもたち自身が決めています。

『ワ』には3つの意味があります。 

「話」:話をする時間

「輪」:輪になってみんなの顔を見ながら

「和」:心和む安心の空間

「朝のワ」以外にも、「帰りのワ」「トークのワ」「音楽のワ」など、いろんな『ワ』があります。

それぞれが決めた事に取り組む時間を大切にしながらも、みんなで一緒に過ごす『ワ』の時間を持つことを大切にしています。

朝のワ。大人たちからの提案もしながら、過ごし方を一緒に考えます。

たとえば、創作が大好きなハクは、庭で何かを作って過ごす事が多めです。

中学生になってからは、ほかの仲間と一緒に、職業体験「プチ丁稚」に行く日もあります。

手先の器用さを活かして様々な技を習得するのが好きなりんは、パソコンのさまざまな機能を覚えて、探求活動のプレゼンテーション資料を作っています。

探求活動では、グループに分かれて成果を発表します。

週に1回程度、外部講師の方がいろんなテーマでお話しをしてくれる、特別な『ワ』もあります。

その時々の子どもたちの関心ごとに応じてテーマが設けられます。

来てくださる講師はとても多彩な方々で、分かりやすく丁寧に教えてくれるので、子どもたちみんなにとっての楽しみになっています。

「命のワ」。外部講師の「ちっぴー」から、心と体、そしてバウンダリー(境界線)について学びました。

そして、スコレーといえばご飯!

自分たちで育てたお米やお野菜、卵など、農薬や化学肥料を使わずに育った食材を中心に使っています。子どもたちが自分で調理することもあります。

とびきり美味しいご飯を目当てに、お昼の時間になると自然に『ワ』が生まれています。

はじめてのスコレー。いろんなかたちの入学

りんにとってのスコレーとの初めての出会いは、家族で行った「竹灯籠まつり」でした。

「竹灯籠まつり」(参考記事リンクを張ります)は年に1度、スコレーの敷地で開いているおまつり。手作りの竹灯籠がきらめき、たくさんの人でにぎわいます。

りんはこの日、初めて会った子たちと一緒に、久しぶりに、めいっぱい走り回って楽しんだそうです。

その少し後、体験としてしばらく、スコレーに通ってみることにしました。

1週間を過ごすなかで、少しずつ、自分らしい過ごし方を見つけていき、それからはどんどん楽しくなっていったようで、毎日通うようになりました。

そしてなんと、夏休みには “夢”のなかでスコレーに行っていたのだそうです。

半年たったいまでは、上級生の友達にハマっているペン回しの新技をシェアしたり、ヨーヨー技を披露したり、学年によらず(大人も含めて)お友達も増えて、とことん探求を楽しんでいます。

男子数名で弓づくりにもハマっていました。試し打ちをしながら試行錯誤が続きます。

ハクの場合は、小学校6年生の時に通い始めました。

週に1日からのスタートでした。

スコレーには、古民家を改装した建物がありますが、「教室」というものはありません。

ハクの創作のインスピレーションを刺激する素材・スペースがそこかしこにあります。

なるほど、そういう発想に!

中学生になってからは、毎日スコレーに通っています。

面白い話題や不思議なものを持って来てくれる大人たちとのサプライズな時間、動物とのふれあいも楽しみのひとつです。

中学から始まった「プチ丁稚」では、焼肉屋さんや市場などでお仕事体験をしました。

接客やお金の管理をしたり、自分で作った野菜を販売したり。

責任と緊張感が“やりがい”に代わる、充実した体験をしています。

焼肉屋さんでは、お店の方が感動するほど、立派な仕事ぶりだったとか!

社会のなかで「役に立てた!」という実感が、生きていく土台に。

大人たちと子どもたちと

スコレーには日々さまざまな大人が訪れます。

地域の方やボランティアの学生さん、赤ちゃん連れの親子や、専門分野で活躍している人々。

いろんな世代が混ざり合い、大人も、子どもと一緒に学びあっています。

学年別も、クラス分けも担任制もないスコレーですが、大人たちは、常に子どもたちに関われる場所にいて、見守れるようにしています。

子どもたち自身の想いを大切にしながら学びを深められるように、一人ひとりとのコミュニケーションを大切にしています。

日常のなかでも、初めて見たり、体験するような、ドキドキする機会もあります。

火起こしをすることもあれば、包丁を使って鶏をさばくこともあります。

そしてもちろん、算数や英語など、生きていくうえで大切な技能を身に着けるための勉強もやっています。

どうすれば、やりたい事を実現できるのか。

大人も一緒に全力で取り組みながら、時には一緒に失敗しながら、

人とのかかわり方、一緒に活動する大切さも伝えながら、

日々相談し合い、振り返り、学んでいます。

自分で決めるのは、勇気もいること。

でも、自分で決めるからこそできたときに大きな自信と笑顔が生まれています。

それぞれの「ただいま」。

毎日、どんどんやりたいことが沸き上がってくるりん。

帰宅の車のなかでは、「今日はあれをして、これをして……」と報告がたっぷりあります。

「スコレーに通う前と比べると、間違いなく、家族で笑うことが増えた」

と、りんのお母さんは言います。

「面白いね、あの子…ってよく夫と話しているんです。

どんな大人になるのか、楽しみでしかないんです」

そう、笑顔を見せてくれました。

ハクのお母さんは、

「スコレーに通うようになってから、生きる力が身についた」

と感じているそうです。

「もしもの時に、自分で何とかする、どうにか生き延びる、という力がついてきた。

出来ることが増えて、自信に満ちあふれている。

自分のことを好きでいてくれるようになった、って感じるんです」

普段は、家でたくさん話をする方ではないそうですが、

「帰ってきたときに、キラキラした表情で『今日は楽しかった!』と言ってくれる。

それが嬉しい」

そんな親心を伝えてくれました。

学校生活は、子どもたちも、親たちも、それぞれの思いを持ってスタートします。

学校から巣立った後も、無限の未来を描くことができます。

スコレーに来る子どもたちの未来は、これからどんな色になっていくのでしょうか。

自分の力でデザインできるような『スコレー』を、これからもつくっていきます。

「芸術のワ」の作品
「芸術のワ」の作品より。チョークアートの講師の方のファシリテートしていただき、子どもたちの感性がはじけました。


スコレーでは随時見学を受け付けています。「竹林のスコレーが気になる!」「もっと知りたい!」「実際に見てみたい!」そう思っていただけましたら、まずは見学にお越しください。

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